ぼんの仮想通貨ブログ

2016年夏に50万円分のビットコインを購入。儲ける→ハイレバレッジで撃沈。2017年春になんとか黒字になるも、2017年夏にフィッシングにてGOX。以降はブロックチェーン/仮想通貨界隈の追っかけ。コーヒー、カレー、本が好き。

「貨幣の新世界史」読みました

 お金とはなんなのか。お金の起原はなんなのか。を知るにはすごく勉強になる本でした。あらゆる面から「お金とはなんなのか」について書かれています。お金のイメージが変わりました。というよりお金がなんなのかについてあんまり考えたことも無かったので、もともとお金に対するイメージは無いに等しかったのですが(笑)ここでは個人的に面白かった内容について少し書きます。

 まず、この本の中ではお金は「価値のシンボル」と定義されています。生き残るためのエネルギーの交換がどんどん効率化された結果、お金が生まれた。人間にとってのお金は「債務」や「物々交換」から始まり、そのうち保存の効く塩や胡椒、エネルギー(食べ物)を手に入れるための道具(斧や槍など)に変化していったようです。食べ物の交換が道具の交換に変化した部分はすごく面白かったです。食べ物の交換はまだ分かります。生物にとっては生き残ることが最も大事で、食べ物は生き残るために直結するものなので。人間は表象的思考(イメージを具体化する力?子どもが泥団子をつくるような)を手に入れたことで、斧や槍が価値の象徴として捉えられるようになったようです。今の人間にとっては当たり前というか、誰かに学ぶわけでものなく身につく能力だと思うのですが、これを文章で読むと、そうなんだ!という感じです。あ、別に某月刊そうなんだの紹介ではないです。ただ、斧や槍は効率的にエネルギーを得るためのものなので、人間の生き残りに関係するものではあります。次に人間が手に入れたのは「超頭脳(集団的知性)」。これは社会全体を抽象化する能力、社会全体で共有する概念を創造し認識できる力?のこと。人間は超頭脳を手に入れたことで、あらゆる人類に受け入れられる普遍的なツールを作るようになる。これにより、斧や槍は金塊、硬貨、紙幣、電子貨幣へと進化してきたようです。

 個人的に一番おもしろかったのは以上の内容ですが、この本はもっとたくさんのことが書かれています。生物学的なエネルギーの交換や協調性、なぜ人間はお金に魅力を感じるのか、ハードマネーとソフトマネー、今後はお金がどのように形を変えるのか、あらゆる宗教が説く「足るを知れ」とは、硬貨のデザインとそこから読み取れる歴史などなど、あらゆる面から「お金とはなんなのか」について説明されています。また時間をおいて読んでみたいです。